D6システムについて、このブログでいろいろ書いて大プッシュしている私であるが、初めてD6システムに触れた時には大いに困惑したものである。
ことの初めは『Star Wars Roleplaying Game』についてネットで知ったことだった。その紹介はたいへん面白く、「世の中にこんな面白いシステムがあるのか!」と驚愕したのを覚えている(残念ながら、そのホームページは今はないようだ)。
さっそく『Star Wars Roleplaying Game』を探したのだが、なかなか見つからない。諦めかけたその時に運良く見つけたのが、D6システムを使ったStar Wars ではないTRPG『The Metabarons』であった。
私は喜びいさんで購入し、さっそく翻訳を始めた。
読んでみてわかったのだが、『The Metabarons』は、フランスのコミック作家メビウスと『エル・トポ』等で有名なアレハンドロ・ホドロウスキーが創った同名コミックを原作に、アメリカのWestEndGames社のルールであるD6システムを使って、ヨーロッパのYeti社が編集したという、実にワールドワイドなRPGだった。
なんとかゲームができるくらい翻訳し……そして、私は途方に暮れた。
システムは訳せたが、何をして良いかわからなかったのだ。
『Star Wars Roleplaying Game』のプレイレポートを読んだ人にはわかるだろうが、このゲームは展開が実に激しい。6分の1で大成功し、6分の1で事故が起こる。つまり、3人が同時に判定するだけで、大成功か事故がどこかで起こりうるのだ。それも、極めて高い確率で。
しかも、戦闘は極めてデッドリー。
最終的に戦闘で締めるという、シナリオ構築の基本の手すらも、ちょっと使いにくいように思えた。
なんとか、少人数で遊べて、しかも、デッドリーさを抑えたシナリオを作れないものだろうか。
そう考えている時に、私は
ライアーソフトの18禁ゲーム『CANNONBALL 〜ねこねこマシン猛レース!〜』に出会った。そこに描かれていたのは、銀河をまたにかけて行われる大レースを舞台にしたSF活劇だった。
これだ!
と、私は思った。
D6システムの中でも特によく出来ているルールである“チェイスルール”だけを抜き出して、レースでシナリオを組めば良いんだ!
CANNONBALLと同じように、パイロットとナビゲーターの2人組にすれば、プレイヤーは2人ですむ。
レースは危険ではあるが、銃で撃たれるよりは安全だ。
それに殺し合いの戦闘でPCが負けた場合は次の展開に悩むことになるが、連戦するレースなら1戦終了時の順位が何位でも、話はそのまま続けられる。
それになにより、このゲームの“チェイスルール”は素晴らしい。
そこだけに焦点を当ててセッションをする価値が充分にあるものだ。
問題は一気に解決した。
CANNONBALLをかなりぱくってシナリオを創り、セッションを行った。
同じセッティングで何度か遊んだけれども、毎回かなり盛り上がった。
このセッティングでやったセッションについて、からくりさんが
「からくり旅団日誌」につい書いてくれたプレイレポートが
こちら。
そうこうしてD6システムの経験を積むうちに、レース物以外のセッションもできるようになった。バディ物のポリスアクションとか、SFヒーロー活劇とか、第二次世界大戦を舞台にしたサイドカー物とか、Star Wars とか。
慣れてみれば、戦闘のデッドリーさもなんとか乗りこなせるものであることが判明したし、3人プレイでもなんとか進むこともわかった。
だが、あの時に『CANNONBALL 〜ねこねこマシン猛レース!〜』出会えなかったら、そこまでD6システムに私が慣れ親しむことはなかったのではないだろうか。
どんな世界でも、衝撃的な出会いというものがあるものだなぁ。