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 大久保町はガンマンの町だ。と、父は言った。だから命がけで行けと。
 あほらしい。
 だいたいまぁ、光則の家族というのはふざけてばかりいる。特に父はひどい。母も妹もよくふざけるが、父はすごい。よくよく考えてゆっくり思いだしてみれば、ふざけていないときも、たまにあるかなあどうかなあというくらい、のべつふざけている。
 そういう血筋なのだそうだ。
 だからしかたないよ。と言う。
 しかし。
 血筋で片づけてしまっていものと悪いものがこの世にはありましょう。うっかりコップを落として割ってしまって、
「いやあうっかり屋の血筋だから」これくらいは許されるかもしれないが、人を殺して、
「遺伝遺伝」
 絶対許してもらえない。
                         田中哲弥著『大久保町の決闘』より



たぶんこのあいだ日記に書いたためだろう、ハヤカワ版の『大久保町の決闘』を蓮田市民さんからお年玉として頂いた。ありがたいことである。

さて、この本は昔出た電撃版のファイナル・ディレクターズカット版とのことであるが……なんと、この本には新作ストーリーとして、本編の前日談である「三人の名付け親」という短編が入っている。

田中哲弥の新作ストーリーと言うことで喜び勇んで読んでみたら、驚いた。
見事に融和しているのだ。
緊張感から間の抜け方まで、どこからどう見てもまさしく本編の前日談である。
これは凄い。

ハヤカワ版で初めて読んだ読者の方は、同じ作者が書いた本編と前日談が似ていることがどこが凄いんじゃいとお思いになられるかもしれない。しかし、これは凄いことなのだ。なにが凄いかというと、電撃版が出版されたのは1993年で、この書き下ろしが入ったハヤカワ版が出たの2007年なのだ。

14年も歳月が経っているというのに、違和感なく前日談が書けるというのは、これはもう凄いとしか言いようがない。こんなことができるのは、まさしく天才か、あるいは何年も進歩無しで生きてこられるのんべんだらりとした人間だけである。賢明なる田中哲弥ファンの皆様には、田中哲弥がどちらの部類に属している人間だか分かっているはずなので明言することもあるまい。

さて、話を戻そう。
今回はさらに「ニューバージョン・ラストシーン」であるというのだ。
おおっ!と思いつつ読んでみた。

ぬぬぬ、これは……

「前作をはるかに凌ぐ!」とか「ニューラストシーンのせいで物語がぐんと深まった」、「みんな騒いでるけど俺はオリジナルの方が好きだね」とかなにやら匂わせつつ、かつネタバレせずに書評っぽくしめたいところだが……えーと、すみません、どう変わってるかわかりません。さっぱりオリジナル版エンディングが思い出せない。昔からこの終わり方だった気すらしてくる。エンディング思い出そうとすると、その後にある集合写真みたいな絵を思いだしてしまうんだよなぁ。あ、ちなみに、あの絵、今回はありません。そのせいで、太郎、明、末男、終の顔がわからない。この本の数少ない残念なところだ。

そうそう、あと、それ以外にも新しい予告編や、どうしよもない対談がちょっと続く脳内再生オーディオコメンタリーとかもついてる。買って損はない。俺はもらったけど。

脚の綺麗な美少女も出演してますよ?



【】
やべ、
久しぶりによみかえしたくなっちゃったたじゃないか

Amazon様にでも詣でてみるか…
【】
どうですか?
読みましたか?
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ヤネウラ

Author:ヤネウラ
私ヤネウラがけっこう衝動的に、ゲームとかTRPGとか漫画とか小説とかジョークとか、そういったものについての思いのたけを書きつらねているブログ。好きなジャンルはSF、推理、冒険、恐怖、幻想、神話あたり。コメント、リンク、トラックバックは大歓迎ですよー(でも内容に関係ないのは勘弁な)。

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